
【目次】
第1章:なぜセキュリティは必要なのか?
第2章:今だからこそ、セキュリティを再考する
第3章:セキュリティ対策の第一歩は『乾布摩擦』から始める
第4章:これで万全! セキュリティ対策の最適解
第5章:事例で学ぶセキュリティ対策のツボ
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本書 「はじめに」より一部抜粋
私たちは数多くの企業に対し、セキュリティ対策の構築・運用を支援してきた。その経験から断言できることは、セキュリティに『にわか対策』は通用しないということだ。事件や事故を恐れるあまり、ツールに依存してしまう。ITに関する対策だけで安心し、核心に迫ることなく日々の業務を進めている。このことこそが、最大のリスクであることを早く認識してもらいたい。
江戸時代の頃、商家には必ず存在した大福帳。商人にとって大福帳は命の次に大切なものだ。彼らは火事の際、すぐさまこの大福帳を持って逃げる。どうしても間に合わない場合は、庭の井戸に大福帳を投げ捨てる。この大福帳、水に溶けにくい紙質であり、火事にあった後、井戸から引き揚げれば、すぐに商売を再開できるのだ。IT化が進み、セキュリティの重要度が増したという人がいる。確かに、IT化により、膨大な情報が一瞬のうちに外部に漏れたり、情報システムなどへ不正にアクセスされるなど、今まででは考えられなかったリスクが生まれている。しかし、『機密情報を守る』という幹の部分は変わらない。そう考えれば、前出の江戸時代の頃から、その本質はあまり変わっていないのかもしれない。
セキュリティの本質は「守るべき情報の特定と、それを守る手法を講じる」ことに尽きる。肝心なのは、何が大切な情報なのかを見定めること。早い話、江戸時代の商人ならばそれが大福帳だったのだ。だから、いかに大福帳を守るかを考える。素晴らしくシンプルであり、十分な対策ではないか。
本書は今までのセキュリティ関連書籍とは異なる角度から最適解を提案している。最小の投資で最大の効果を生み出す対策として、技術論やツールの導入による『にわか対策』ではなく、企業に根付く体質を根本から改善・強化しようとした内容が中心だ。
風邪をひいた際に注射を打てばすぐに熱は下がる。変化の激しい時代、誰もが即効性を求める。そんなとき、体質改善を目指して、黙々と乾布摩擦を繰り返す人を横目で見て、「のんきなことを」と鼻で笑うかもしれない。しかし、3 年後、5 年後、10年後の両者には埋めがたい差が生じている。即効性では絶対に実現できない『体質』がまったく違っているのだ。

ブレインワークス
株式会社ブレインワークス(http://www.bwg.co.jp)は、情報共有化支援を軸に、ITをツールとして駆使し、企業の経営革新の実現を支援するペースメーカー(伴走者)。「人・組織・IT」の再構築で、自立型企業への変革をサポートする。ブレインワークスグループ(BWG)として、経営支援・セキュリティ支援・ITアウトソーシング支援など、中堅・中小企業の総合支援事業を展開。経営環境の変化が著しいなか、企業に有効な支援サービスを提供している。
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